2期、仮想通貨の時代

2008年に誕生した仮想通貨は新たな地平を開いた。これまで思いもよらなかった分野へ新しい挑戦状を突きつけたからだ。これまで情報、銀行、機関、IDCにとらわれていた固定観念を「脱中央化」を通じて壊し、Trust-lessな大衆が取引できるP2P方式のグローバル取引が可能であることを証明した。さらに、新しい貨幣システムを提案し、これまでの10年間、市場でテストをしてきた。

情報工学者が主導した仮想通貨事業に金融工学者が合流し、まるで花を咲かせるように発展した。数千個の仮想通貨プロジェクトが作られ、今も作られている。しかし、1期の仮想通貨時代は終末を告げている。彼らはマラソンのペースメーカーとして、新しい時代を切り開く上で大きな役割を果たしてきた。脱金融に立ち向かい、脱中央化に挑戦し、大衆が主導する民主主義が可能だという成果指標を残した。しかし、ペースメーカーとして、彼らの役割はここまでだ。

社会を革新し急激に変化するためには、これに準ずる徹底した名分と哲学、ビジョンがなければならない。1期の仮想通貨は、このような名分と哲学、ビジョンを掲げたが、限界を示してきた。彼らの主張とは違い、従来の既得権者らの形態をそのまま踏襲し、市場の信任を失った。

彼らが仮想通貨の誕生から主張してきた哲学は姿を消し、仮想通貨財団の内紛と葛藤、不透明なトークンの配分と新しい中央権力の誕生、そして一攫千金主義の受け入れまで。従来の貪欲な金融システムに対する代案として設計された1期仮想通貨の胎生的限界だ。

そしてこの代案として、2期仮想通貨時代の「クリプト時代」が到来している。市場を混乱させた「無知な投資家」や「一攫千金を狙う詐欺集団」がいなくなり、真に仮想通貨プロジェクトを深く考える人々が現れ始めた。既存の仮想通貨時代を構成した情報工学と金融工学的要素に社会工学的要素が加わり、新たな仮想通貨時代、「クリプト時代」が到来している。

クリプト時代は、正しい見方と目的、そして正しい過程で仮想通貨を設計し、ブロックチェーンの下でソーシャル・プロジェクトを遂行しようとする。1期仮想通貨時代で十分に学習した情報工学と金融工学の強みを社会工学的要素と融合させ、新概念「クリプト経済」を誕生させるだろう。これが仮想通貨を否定的に判断しながらも、うっすらと新しい時代が到来することを期待した理由だ。

「クリプト」を通じて、2期仮想通貨時代を迎えている。自らが新たな時代を開くオーナーになり、（crowd-based）生態系の皆が恵まれる世界（Noorim Kyoung-je）を開くのに先頭に立ってほしい。

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