‘メインネットサービス哲学’の誤り

300席の大型飲食店のオープンを準備する。創業経営陣は、この食堂で隣の店よりはるかに速いスピードのサービスを提供するという哲学を実践したがっている。他の飲食店もみんなスピード競争に飛び込んでいる状態であるが、独自開発した調理及びサービングシステムによって、どの大型食堂よりも速いサービスを提供することができると自信を示している。

ところで、消費者が本当に望むものは、果たして食堂のサービススピードなのだろうか？

消費者が望むものは味とか、インテリアや雰囲気とか、スローフードとか、健康かもしれないし、あるいはその他の目的でこの食堂に来たがるかもしれない。

設立哲学は、サービス哲学とは異なる次元である。サービス哲学は、消費者が顧客になる過程で提供されるサービス精神をいう。反面、設立哲学は、健康の伝達、最高の味を通じて食べ物からもらえる幸せを顧客に提供するという創業者の社会変化のビジョンと使命が溶け込んでいなければならない。

結局、スピード競争にのみ重点を置くことは、設立哲学とサービス哲学の違いが区別できない誤りである。大型飲食店の創業経営陣がスピードという設立哲学を初めて取り入れたことで、社会変化を導いた‘イーサリアム’とマクドナルドの成功事例ばかり勉強しすぎた、創意的でない結果でもある。

今クリプトビジネスで起きているメインネットのスピード競争を見ると、残念さが先立つ。

多くの負荷がかかるビットコインの代わりに、より速いスピードを通じて生活の中で使わせるというヴィタリック·ブテリンの哲学は、確かに破壊的な革新を通じた社会変化を誘導する哲学であった。

しかし、その後から起きるメインネットのスピード論争は、全く創意的でも、必要性を感じることもできないサービス哲学に過ぎない。‘新たに創業するフランチャイズが今マクドナルドより速いハンバーガーと出会うことができる’と宣伝したら、なんの感興もそそることができないのだろう。

これはトッポッキやコンビニエンスストアで買い物をする時、通貨やカードの代わりにコインを使わなければならないという幻想と強迫の中で、ビザカードの決済速度より速いシステムを作るという開発者たちの幻想が作り出したサービス哲学の誤りではないか？

本当に消費者が望むものが社会哲学を通じた暮らしの幸せなのか、それともサービス哲学を通じた光の速度なのかはメインネットを設計するクリプトエコノミストたちがもう一度反省して振り返らなければならない。

 

パク·ハンジュン世翰大学教授　 (news@dailycoinews.com)의 기사 더 보기

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