G7の議長国のフランスを中心に仮想通貨における特別対策チームを構成

仮想通貨を利用するマネー・ロンダリング対策と消費者保護などの問題とその規制などをG7で審議できるように、2019年のG7の議長国を務めているフランスを含めて加盟国で構成された特別対策チームを作っていることが、ロイターの報道で明らかになった。

G7の加盟国はフランス、アメリカ、イギリス、ドイツ、日本、イタリア、カナダの7ヶ国だ。特別対策チームはマネー・ロンダリング対策や消費者保護などの観点から、各国の中央銀行がどのようにフェイスブックのリブラ（Libra）のような仮想通貨に関わっていくべきかを調査する役割をする。

同チームの結成を急がせる要因は、フェイスブック主導開発の仮想通貨リブラ（Libra）プロジェクト"だと指摘される。フェイスブックは先週、仮想通貨リブラ（Libra）のホワイトペーパーを公表し、決済手段としても利用する計画を発表した。リブラ（Libra）のプロジェクトの支援にはVisaやMastercardなどの大手金融企業が名乗りを上げているが、銀行は参加していない。

リブラの発表に対して仮想通貨業界だけでなく、各国の政府も反応を示している。米国会下院金融サービス委員会の理事長や英銀行の総裁、フランス財務部も懸念を示した。

金融企業ではないフェイスブックが銀行のように金融業務を行い、国のようにソブリン通貨を発行することが許されない可能性がある。さらに、リブラ（Libra）を利用するマネー・ロンダリングや、フェイスブックの新たな個人データの収集なども不安視されている。

現在フランスの財務大臣は、世界的に利用される通貨の発行のような業務は本来政府の役割だと考えを示し、テロ資金の調達や不正行為への転用など安全性保障に関する要請を検討している。

フランス中央銀行の理事長を務めるFrancois Villeroy de Galhau氏は、「我々は技術革新を受け入れようとするが、それには厳しい規制が必要だ。規制には皆の為になるからだ」と主張している。

一方、FATF（マネーロンダリング防止国際機構）は、加盟国の地域に向けた暗号資産の監督法を明確化する「ガイドライン」を新たに発表し、マネー・ロンダリングとテロ資金の供与防止を目標に、FATF加盟国および地域に対して各自の規制強化および取り締まり対策を促している。

このように、G7、FATF（G7国を含む）は仮想通貨業界に見られる不正の対策を加速化させているため、リブラ（Libra）を含めた仮想通貨業界に及ぼし得る影響に注目しなければならない。

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